主よ人の望み〜は、第九の原曲?

 前回、この日記に、坂本龍一による、教育テレビでの番組、schola-音楽の学校…バッハを見て、たくさんの、胸に迫るような、情報と知識を得た事を書いた。自分の作風が、どの辺の時代の物と近いのか、又それが、対位法や対旋律なくして成立しないほど、密かに奥深く、バッハの作品やバロック時代の音楽、又、それ以前の宗教音楽のハーモニーからの影響が、色濃かったのか、思い知らされた。

 特に感動したくだり、ベートーベンとモーツァルトによる、バッハ風の作品の紹介。言われなければ、バッハの作品と思い込むほど、それは、正にバッハスタイルの曲であったし、その二人の偉大すぎる作曲家が、やはり自分の作品にそのスタイルを盛り込んでみたいと思うほど、バッハの作品に感銘を受けていたのかと言う事に、凄まじいほどの興味と嬉しさを感じたのである。

 そしてその知識を得た今、ベートーベンのあの第9と、大バッハの傑作、主よ人の望みの喜びよが、ダブって聴こえて、しょうがない。第9はバッハへの思いと、同国人としての誇り、曲から得たイマジネーションの新たな発露ではなかったか。もし、それが僕だけの不案内、不勉強で一般的な常識であったのなら、ひどく物知らずな事を書いてしまったことになるけれど…。

 どなたかその件に関する考証、考察、研究などをご存知の方いらっしゃらないだろうか?