寂しい

 小さな頃から続くTV番組で、多くのタレントが、着飾って集い、正月の華やいだ雰囲気を、家庭に居ながら味わえ、惹きつけられて見て居る時間は短くても、家に居さえすれば、チャンネルを合わせてきた、スターかくし芸大会が、今年限りで終わるのだそうだ。

 オンエアまで、それを知らずに居た事もあり、何か、ひしひしと寂しい。

 ザヒットパレードと言う、我々世代には、懐かしいヒットチャートの番組も、バラエティー番組の先駆けであろう、シャボン玉ホリデーも、出演者は、ワタナベプロ所属のタレントで賄えたのではないだろうか。そして、その時代は、とうに過ぎたのである。

 クレージーキャッツ、ザピーナッツ、スパイダースやタイガース、中尾ミエ、伊藤ゆかりや、園まり、歌番組などでは見られない顔が、垣間見られた。にぎやかしのお笑い芸人も小松政男、なべおさみてんぷくトリオトリオスカイライン
売れっ子だった、多くのタレントを、今はもうみる事はない。

 そんな中、堺正章は、ある意味、家庭を犠牲にしてまで(本人が言うのだ・・・)番組の顔となり、「かくし芸」にのめり込み、暴走とも見えるほど、それをエスカレートさせていった。中山ヒデやホンジャマカの恵も、信じられないほどの、ドキドキするような芸を披露した。

 彼等も歳を取り、こちらも歳を取った。僕にとっての正月を感じ、味わう番組は、もう失われた。

 来年からアナログの放送は地デジに代わり、再来年には、地球が終わるのだという予言に、世間は喧しい。大好きなお笑い番組も、今年は不作だった。

 もう、いいかな、見なくても・・・。