Da Vinci the genius

 日比谷公園内に仮設された会場、ダヴィンチの手稿から再現された、あまりに早過ぎた工業製品模型と、モナリザを中心とした絵画作品の謎を追った展示、An inspirational exhibisionを見てきた。

一部、実際に触れる事の出来る、展示には、飛行機械、戦車、複数の銃身を持った銃器や、大砲、潜水艦、潜水服、ボールベアリング、ハブシャフトに起重機、自動車…、ペスト流行の後、流行病を避けるために知恵を絞った都市計画模型等、実現こそしなかったけれど、信じがたい発想と先見。人体を解剖して臓器の位置や形は判るかも知れないが、各臓器の役割も悉く理解していたようだ。

 モデルの人物から、作画法まで、謎の多いモナリザや、何百年もの間、修復や加筆を余儀なくされてきた、最後の晩餐を、現在の技術を駆使して、出来るだけ当時の色彩や形に近づけた展示も胸に迫った。

 天才中の天才の、今まで当てられなかった部分に光を当てた、興味の尽きない展覧会だった。

 出口で陳列絵画作品の、額入り高級コピーを売る、妙齢、大変チャーミングな女性が、非常に知識豊富な方で、暫く話し込む。「これは、ルーブルでも滅多に陳列されない、受胎告知の衣服の秀作です」「部分は悪くないけどガブリエルの翼のサイズと形は頂けない」と言えば、「あたしも生々しすぎると思います」と、意気投合。よく聴いてみたら中国人だって。俺より日本語上手い!