加藤俊郎氏作1973年ヤマハGC-20M



 よく巷で、ギターの横とか裏板などはハカランダという、木材が良いのだ、と聞いていた。んなことぁ気にせずに、良い音楽を作れば良い…。と言ってきたりしたのだが、成るほど良いや、こりゃぁ!少々、赤みが勝った深い茶色で、木目も美しく、硬そうな木。ワシントン条約で、もはやご禁制の材なのだが、条約成立前に製作された楽器の流通、材木としてのストックを大量にしていた楽器メーカーの、在庫を消費して製作される分には、許されるようだ。
 家に持ち帰って、弾いてみると、やはり、今までの楽器とは、弾き心地の違いが甚だしく、ネックをペちゃペちゃに薄く削ろうと…、いや、もちろん僕には弾き易くなりはするのだが、楽器本体の質量を減らす事によって、音量を減ずる事も経験から得ていたので、とにかく現状の質量をなるべく維持し、弾き手が楽器に慣れるよう、自分に言い聞かせ、ブリッジの高さで弦高を押える。いやあ、それにしてもファットな、低音から高音に至るまで、全くストレス無く、予想以上の音量と音質を奏でる。何時間か弾いていたら、ネックの厚みもそう気にならなくなってきた。

 いけるかもっ!